2016年6月9日木曜日

2016香港食べ歩きメモ 最終日

最終日(1月31日)

  朝のお粥が最終日のテーマです。お気に入りのお粥屋は香港島側の上環にある生記です。香港に来ると、どこに泊まっていても一度はここに出かけています。何というか、余分な調味料のようなものが入っていない、素材の味だけで食べさせてくれる、という感じがするのです。そして猛烈に熱い。

  ところが店の近くまで来て「しまった、今日は日曜日。確か日曜は…」一人小走りで見に行くと、やっぱりお休みでした。う~んガックリ。今回は2度目のお粥空振り。

  仕方ないので比較的近い蓮華居へ行くことにしました。





  歩いてもいいのですが、今回はまだ一度も乗っていないトラムに乗ることにしました。





  停留所で3つほど、2階最前列に座れないのは残念ですが、乗らないよりはいい。



  香港での楽しみは、何たってスターフェリーと2階建てバス&トラムの2階最前列に座って夜の街を眺めること。何回乗っていもまだ飽きません。




  ここができる前は蓮華楼へよく行ってたのですが、年々蓮華楼の混雑状態はひどくなる一方、半端じゃなかったです。


  ズカズカ勝手に店の中に入り込んで、3、4人組で空きそうなテーブルの横に張り付いて待つ。空いたら素早く座る。店中でそんな争奪戦が繰り広げられています。とにかく席を取るのに必死でした。曜日と時間にもよるのでしょうがね。

  蓮華居が出来てからはこちらへ鞍替え。と言っても香港に4年ほど来ていないのですから、今回が3回目。









      店は2階。ここも勝手に入って行き空いているテーブルを自分で探し席を確保し、でっかいアルミのやかんを抱えているおじさんに合図を送る。一人のおじさんには無視されたので、別のおじさんに「ポーレイ(普洱・プーアール茶)」と声を掛ける。




  人数分の食器と急須のセット、それに飲茶を取ったときにハンコをおしてもらう紙切れを置いていく。これで準備完了。食器などをお茶で洗いながらワゴンの動きをチェック。




  この店は、テーブルからしてクラシック。木製の丸テーブルのトップはガラス。布カバーなんてかかっていない。ガラスと木製部分に隙間があってその隙間に、ワゴンから飲茶を取るたびにおばちゃんにハンコを押してもらう紙切れを滑り込ませる。

  おちゃをこぼしても平気。スタイルからして質実剛健である。











  ちょっとくたびれたようなおやじが一人で新聞片手に座ってる、というのがここや蓮華楼や、かつての得如の風景で、それがいかにも香港(広州)らしい下町飲茶屋の空気を残している。


  














  陸羽茶楼になるとちょっとスノッブになる。倫敦大酒楼のような店にはおやじ一人は似合わない。




  香港島の西や東外れに行くと、近所の人が集まるような飲茶屋もある、超ローカルな空気も私は好きだ。


    そういう飲茶は確かに福臨門あたりの飲茶とマジに比べるのは気の毒な気もするだが、人気店ならどこへ行っても味にそれほどの差があるようには思えない。




  さて、本日は腸粉に始まり、焼売、蒸餃子系の定番のほか蘿蔔糕(大根餅)や揚げ物系の春巻き、鹹水角や肉団子系、粉果系(潮州風の蒸餃子)など計11種。





   叉焼包も食べたかったのですが、そこへたどり着く前にダウン、もう入りません。



   例によって1皿(蒸篭)3個を4人で1:1:0.5:0.5のペースでいただいたんですがね~。年をとるというのは辛いものです。






  ( 写真を見ていると改めて、我が家は甘い系の飲茶にはほとんど手を出さないのに気づきました。スイーツ系大好きで、わざわざ別バラで食べに行くほどなのに)





  マイタンは出入り口にあるお勘定場。ハンコを押した紙切れを渡す。支払い額291ドルなり。











  息子夫婦がどうしてもお粥を食べたいと、ガイドブックを探してホテル近くの「和味生滾粥店」という店へ行く。




   私はおなか一杯なので、付いて行くだけ。具はどんなのがいいかな?というので、「私は魚腩とかピータン入りとかが好きなんだけど」というと、魚腩は注文していたがピータンはよしたみたい。魚腩のを一口だけいただく。悪くはない、いやおいしいですが…魚のシンプルな旨味がもう少しほしいかな。3杯で112ドル。















  これにて、今回の香港の旅、終了です。ホテルへ戻り、旅行代理店のピックアップを待つだけです。



  でも、振り返ると、今回はスイーツ系がまるで弱かったですね。残念、次は…。

2016年6月6日月曜日

2016香港食べ歩きメモ 3日目

3日目(1月30日)

    朝7時半にはホテルを出て上環のマカオ行き高速船乗り場へ。


  切符を買うのにもたもたして8時30分に間に合わず、8時45分発の船になりました。


  以前はマカオと言えば外港乗り場行きしかなかったのですが、カジノ村がタイパ島に出来て、タイパ行きの航路ができたらしいのです。そんなこととはつゆ知らず、窓口のおネエさんに言われて初めて気づく始末。


  ちゃっちゃと出国手続きをすませ待合室へ一直線。何しろ船は15分おきに出るんですからボヤボヤしてられない。

  船中でレーズン・パンの朝食。意外においしい。息子たちはちゃっかり、コーヒー付のサンドイッチを、私が切符買いでもたもたしている間にゲットしたみたい。

  香港入国したときのパスポートに入国のスタンプはなく、何日まで滞在可能と書いた紙切れが一枚挟まれていただけ。出入国の手続きが簡単になっているのに少し驚きましたが、マカオでは出入国カードもなくなってました。もちろんスタンプもなし。パスポート上では、今回の旅、どこへも入国していないことになっています。


  フェリー乗り場前のバス乗り場にちょうどセドナ広場方面行きのバスが来ています。香港ドルがそのまま使えるので、飛び乗ります。

 
  本日のプランは午前中はセドナ広場から大聖堂、聖ポール天主堂跡、モンテの丘から、最近人気のポルトガル風の町並みが残る静かな聖ラザロ教会周辺地区を歩いて、午後は世界遺産の教会群が残る丘の道を聖ローレンス教会まで歩いてみるつもり。

  エッグタルトの有名店へ寄って夕方早めにマカオを脱出、夕ご飯は香港でという計画なのですが、さて。

  バスがセドナ広場に着くとまずその人の多さに圧倒されました。広場は中国の人であふれていました。



  南欧風のデザインで装飾されたタイル張りのポルトガル風広場も赤と黄色の大きなお正月飾りと人で、ここはどこの広場?


  モンテの丘までずっと人の波が続いています。












  ところが、ラザロ地区に入るとそれまでの喧騒がうそのよう。











  

   観光客らしい人影もなく、まるでポルトガルの下町をのんびり散歩できました。
















  水坑尾街へ出て60年以上家族で営業しているレトロなアイスクリーム屋さん「禮記雪糕店」へ。





  マンゴーアイスを頼んだら、ぜひこれも食べてみてよと、店のおばちゃんがわざわざ箱入りの「雪糕三文治」(アイスクリーム・サンドイッチ)を薦めてくれ、看板娘?がお給仕の大サービス。





見回すとほかのテーブルで女の子2人の観光客も3色のアイスが層になったアイス・サンドを楽しそうに食べていた。


  レトロなパッケージを写真に撮りたくて、こねくり回していたら、店のおばちゃんがうれしそうに新しいパッケージだけを2つもくれた。


  アイス・サンド込みで64パタカ。




  そろそろお昼です。マカオではお昼だけの予定なのでポルトガル風料理の店にします。そのまま水坑尾街を新馬路方面へ歩いた「坤記餐室」という庶民的なポルトガル風料理の老舗です。



  すでに、席はかなり埋まってました。大きな写真入りメニューの中から咖哩牛腩(牛ばら肉のカレー煮込み)、炸馬介休球(タラのジャガイモ・コロッケ)、非州辣鶏(カレー風味アフリカン・チキン)というマカオ風ポルトガル料理の定番に炒飯と例湯(スープ)を頼みました。



  ワインは?と聞かれましたが、ここで飲んでいてはこの後、歩くのがきつくなるので、断念。

 


 こんな庶民的な店でまずパンが出てきたのには軽い驚き。


 このパンが結構おいしかったのです。マカオは4回目、過去3回はタイパ島の官也街で夕食をいただいたのですが、ポルトガル風料理店なのにパンが出てきた記憶があまりありません。おいしいと思わなかったせいでしょうか。


  続いてできてきたスープ、小ぶりのお椀でしたが2種類。野菜を細かく刻んで煮込んだようなさえない見てくれのスープでしたが、これがまた軽い驚きのおいしさ。

  チキンと牛バラは優しいカレー風味で、あまり辛さを感じないのがいい感じ。


  どちらも付け合わせに結構な量のジャガイモ、これがなかなかのお味、ジャガイモ自体の味もいいみたい。メーンの肉の方が負けてる?


  コロッケも私たちが日ごろ親しんでるジャガイモ・コロッケよりさっぱりしていてスルッとおなかの中に入っていく。油が違うのでしょう。



  炒飯を含め、どれも「うまい!」と大絶賛するほどの味ではないけど、それなりに「ウン、悪くないね」。ランチなら間違いなく人に薦められるかな。


  それしても、ジャガイモをよく食べたなあ。


  〆て300パタカ。




  目の前にあるポルトガル領事館の前を通ってセドナ広場へ向かいます。

  広場は人の波であふれかえっていました。広場にある「鉅記手信」というマカオの人気お土産やさんに女性陣が突入。もみくちゃにされながらクッキーと中国風干し肉をゲットしてきました。さて、それでは午後の部です。


  広場に向き合うように建つ民政総署大楼の右手から始まる東方斜巷の坂を上ると世界遺産の教会が続く散歩道です。その前に民政総署大楼でトイレ・タイム。

  香港同様、マカオもトイレ事情は大変厳しいです。前回のマカオでは、この世界遺産散歩の途中で私が急に下痢症状、たまたまあった学校のトイレを借りた、何ともホッとした思い出が今も忘れられません。

  時間のかかる女性陣を待つ間、男二人は建物内を見学。瀟洒な中庭の華やかな正月飾りが印象的。




  さて、急な坂を上りきると聖オーガスティン広場から世界遺産群の世界がスタート。


  聖オーガスティン教会、ロバート・ホー・トン図書館、ドン・ペドロ5世劇場が固まってます。



  世界遺産の道は南の端の媽閣まで続いていますが、今回は半分ほど行った聖ローレンス教会で引き返しました。












    帰りは裏道を通って福隆新街(かつての色町だったそうです)を抜けてセドナ広場に戻ってきましたが、広場周辺は歩道も身動きできないほどの大混乱状態になっていました。





  何とか人並をかき分け、マーガレット・カフェ・エ・ナタにたどり着いたら、ここでも行列。







  マカオ名物の焼きたてエッグタルトを食べずにマカオを離れられようか、意地になって並ぼうと、腰を引きかけている息子夫婦に年寄がハッパ。


  これが敗因?列は40~50人あるが、1回に焼き上がるタルトで列は十数人減るだけ。次の焼き上がりまで20分あまり。





  4回りほど、1時間半以上待ってやっとゲット。確かに焼きたて熱々、おいしかったですが、それほどまでする価値があるかどうか…。いずれにしても思い込みの激しい年寄のお陰で最後に大誤算。




  タルト6個で55パタカ+コーラ1杯10パタカ。




  急いで船乗り場に行くと、今度は帰りの船が1時間待ち。週末のマカオは大混雑、レストランも船も大変、とは聞いていたのですが。6時5分発のチケット、船が付くのは今度は突沙咀側なので、ホテルまでは歩いても近いですが夕食は8時近くなる。どの店も一番にぎわう時間帯だ。エッグタルトの大誤算は痛い。

  夕食は初日、2日目より少しは小洒落た鏞記あたりでと漠然と思っていたが、そのクラスの店だと予約がないと土曜のこの時間帯は難しい。あれこれ悩んで、ホテルすぐ近くにある、10年近く前に一度行った軍記海鮮菜館という店をのぞいてみることにした。


  店内はやはり超満員状態。でも、店の外で店員に4人だけどとアピールすると、OKだという。


  何と、店の前の歩道に丸テーブルを出して席を作ってくれた。こんなところで大丈夫かな?と息子夫婦の様子をうかがうと、予想外の体験に喜んでるみたい。よかったよかった。

  しかし、海鮮とあるだけにメニューは初日、2日目と比較的よく似ている。


  
なら、あえて風沙鶏(半羽)、蝦を本日は椒鹽で。後は骨付き牛肉の黒胡椒炒めと四川風の海鮮煲仔(土鍋)に時菜炒め。

  鶏はガーリック風味がよくきいてエビもあわせてしっかりした味。おいしいのですが、今回のランクではどちらも3位かな。
















  四川風は持ってきたお姉さんがこんなもの食べるの?というような顔をしながら運んできた。


  見ると、土鍋の中はトウガラシで真っ赤。おいしいんだけど辛すぎて、でもトウガラシを除けながら汗かきかきいただきました。









  で、もう一つ。牛肉は味が単調でいまひとつ、これがもう少しいけたら、全体としてはそこそこ高得点だったんですがね。









 
  この店、メニューをよく見るとかなりお得なセットメニューもあった、結構ねらい目かも。


  ビール6本飲んで742ドルなり。







 で、最後の〆は雲吞麺。軍記海鮮菜館のあった白加士街をそのまま少し北へ行ったところにある麥文記麺家へ。




九龍半島側ではお気に入りの店の一つ。雲吞麺32ドル。息子は牛腩労麺で44ドル。










   息子嫁によるとここのが一番だったそうです。ちなみに隣にも雲吞麺の店がありますが…。








  裕華國貨へ寄って女性陣はお土産を物色。裕華國貨はいろんなところにありますが、ここが一番大きくて品ぞろえも豊富。計128ドル。



  年寄組はここで退散。例によって「wellcome」へ寄りビールをゲット。


  野菜、果物売り場をのぞきましたがマンゴウは出てませんでした。確か冬場でもあった気がするのですがね、残念。